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プロ野球の乱闘はなぜ最近少ないのか理由と過去の乱闘理由で引退選手も

8月14日の西武×オリックス戦で久しぶりに大きめな乱闘騒ぎがありましたね。

オリックスの佐竹コーチが退場処分になったこの乱闘騒ぎの発端はデッドボール。なんと3死球も受けついにキレてしまったとの事。

これを受けてふと「昔はもっと乱闘があったのに最近滅多に起きないな」と思いませんか?

特に野球の過去映像などを流す番組では面白い可笑しく曲やアテレコをつけて昔の多発していた乱闘を流すので、その演出方法のせいで「乱闘見ていて面白いのになんでないんだろう」と思う若い人も。

ではなぜ最近乱闘をあまり見なくなったのか?探ってみました。

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プロ野球界最近の乱闘は

2019年8月14日西武リードで迎えた4回2死満塁、西武2番手森脇がオリックス若月にさらに死球を与え、この日3つめとなる死球に堪忍袋の尾が切れた若月が怒りを表すと、佐竹学コーチがマウンドの森脇に詰め寄り、両手で胸を突きました。

これをきっかけに両軍入り乱れての乱闘騒ぎに。佐竹コーチは退場処分となりました。この2チームの対戦では前回4日(京セラドーム大阪)にも、オリックス竹安が西武岡田に死球を与えてあわや乱闘の騒ぎとなり、この14日の分も審判としても死球の続く展開に警戒はしていたそう。

2017年4月にバレンティン選手と阪神矢野コーチ、金本監督の乱闘がありました。これでバレンティン選手と矢野コーチが退場になりました。この乱闘は裏があると噂されていますが、事実退場となった2人は罰金バレンティン20万、矢野コーチ15万だそう。


プロ野球会、なぜ乱闘は減ったのか

デッドボールの減少

昔は、ラフプレーに対する報復のデッドボールからの乱闘ということが多くありましたが、コリジョンルールなど本塁での危険なクロスプレーを減らす目的でのルールが適用され2018年からは、危険なスライディングなどもペナルティが課せられるようになり、また暴力行為に対するペナルティも厳しくなっています。

現代ではイメージなどがかなり球団人気なども左右するので危険な行為をする選手なども球団側から厳しく言われるそうです。

野球のバラエティ番組ではOBの方々が出演し、「実はあれ(死球)は指示されていた」や「やってやろうとわざとやった」と笑って話していますが、今は当時とは時代が違うみたいですね。

選手間で交流が広がった

最近のプロ野球選手は、球団関係なく交流がある選手が多いことも乱闘が減った理由でしょう。番組で共演しているのを見ると仲がいい様子がみられたり、合同自主トレをしたりプライベートでも食事に行く選手たちも珍しくありません。

WBCも選ばれれば共に日本を背負って戦うということでその存在は大きいでしょう。

昔は因縁の相手球団とは「口を聞くな。関わるな」といった指導をしていた人もいますがこれも時代が変わったと言えるのでしょう。

外国人選手基準も変わった

昔から乱闘の中にいる選手は外国人選手が多いのですが、今はその外国人選手のスカウトの条件に素行という項目も入っています。

入団後すぐにホームランを連発した外国人選手が1年で退団、他球団も取らずに日本を去った人もいるくらい素行は日本では特に重要視されます。

なので野球の成績だけでなく

  • 日本の野球に馴染めるか
  • 日本の生活に順応できるか
  • 素行・性格面(ある程度真面目さが必要)
  • すぐにキレないで自分を抑えられるか

などもスカウト基準としてみられています。

一度身体をかすめただけでキレて飛びかかるような外国人選手は困りますもんね


乱闘は面白いパフォーマンスで終わらない。引退も

バラエティ番組などでは面白可笑しく編集されているので、やらせのような大げさにしているだけのパフォーマンスにも見え得るかもしれませんが、内容は暴力行為です。

SNSなどでも「野球ファンとしては乱闘少ないのは物足りない」という声もありますが、実際は危険なものです。

一流選手の集まりですので力も相当なもの。選手生命が断たれた例もありました。

伝説の乱闘ジーン・バッキー

阪神タイガースに所属し、外国人選手として初めて沢村賞を受賞したバッキーは人気選手だったものの

王貞治にバッキーが2球連続で危険な球を投げ、王さんも怒った様子になったものの言葉のやりとりで一旦終了。一安心

と思ったら王さんの師匠である故・荒川博さんがバッキーに飛び蹴りからバッキーが応戦して荒川博さんを殴打からの全員集まってきての大乱闘!

バッキーと荒川の両者が退場(この後権藤正利さんが王さんにデッドボールを当てて王さん病院行きでまたも乱闘)

この乱闘でなんとバッキーは右親指付け根を骨折し、復帰を目指して近鉄に移籍したものの、乱闘から一勝も出来ずに現役引退

となってしまったのです…。

その後は引退後もOB戦や仕事の関係でたびたび来日し、王さんや故・荒川さんとも遺恨はなく、ともにセ・リーグで戦ったライバル同士として非常に仲が良かったみたいですが、乱闘で選手生命が断たれるというのは悲しいことです。

野球界の暴力への甘さが問題になった審判暴行事件

1982年8月31日に起きた阪神・横浜戦で起きた有名な乱闘です。

審判との一触触発のような雰囲気は今でも見ることがあり、暴言などでも退場などになりますよね。この時は審判の判断に不服を持ったコーチ群が審判とのやりとりの中審判の態度の悪さにベンチからも別コーチが出てきて囲み、殴る蹴るの暴行。

止めに入った別の審判にも暴行で神奈川県警加賀町警察署が傷害事件として捜査し、コーチ事情聴取を受けるという異例の事態になり両コーチは略式起訴されて罰金処分となりました。

阪神ファンはむしろコーチの味方の雰囲気だったそうですが、これは流石に社会問題となり、暴力行為に対しての野球界の見直しのきっかけにもなったでしょう。

野球界で乱闘があまり見られなくなったまとめ

  • 時代背景もあり暴力でイメージが落ちる事を球団が嫌がるように
  • 過去の乱闘事件がきっかけで野球界の暴力行為への認識見直し
  • WBCなどもあり選手間の交流が増えた
  • ルール変更、ペナルティ強化で危険な行為や死球が減った
  • 外国人選手スカウトの基準に素行が加わった
  • 乱闘で選手生命が終わった例もある