こんにちはタピノ(@tapinonono)です。
昨日ついにプロ野球ドラフト会議が行われました!
ドラフトでは支配下登録の他に育成枠があります。阪神タイガースに育成で1位指名された小野寺暖外野手(大阪商業大)は悔しさを滲ませていました。
プロ野球の支配下登録と育成枠の違いは?年俸や昇格出来る確率はどのくらい?育成から支配下登録へ昇格した代表選手などについて調べてみました。
Contents
プロ野球の育成枠って何?
育成枠指名はドラフト会議で大盛り上がりの支配下登録(きっと多くの人がイメージする”ドラフト”)の後に行われる指名。
「今後の将来が期待出来る選手を育てる」目的で指名して登録。けれど支配下登録とは違いがあることから悔しさを感じる選手もいますし、ドラフトを前に「育成枠から這い上がる根性はないので」と支配下登録が叶わないと諦めると口にする選手もいます。
支配下登録の人数制限が最大70人に対して育成枠は各球団人数制限がありません。
各球団毎年育成枠をとるも取らないも人数も自由。実際2019年のドラフト会議ではDeNAとヤクルトは育成枠指名なし。
オリックスは育成枠8人、ソフトバンクは7人と差があります。
プロ野球支配下登録と育成枠の違い
1軍の試合には出られない
まず、育成枠の選手は1軍の試合には出られません。(練習試合は除く)
出場できるとすれば2軍の試合。でもこの2軍の試合でも1試合5人までしか育成枠の選手は出られません。
1軍の試合に出るには、支配下登録をされる他にありません。
この昇格は毎シーズン期限が設けられていてそれが7月末。
これまでに育成選手はより一層プレーをアピールするのです。それでも尚、支配下登録されてもそこには1軍の支配下登録選手最大28人、2軍の支配下登録選手最大42人いる中で出場のチャンスを掴まなければならないという長く厳しい道にも思えますね。
背番号が3桁
野球選手が背負う背番号。それぞれ様々な番号ですが、育成選手は支配下登録選手との区別のために背番号は必ず3桁という決まりがあります。
番号の決定にルールはありませんが、巨人や楽天は「001」などの0から始まる番号を使っていたり、中日は「200」から始まる3桁の番号を使っています。
なんだか仮の番号という感じで3桁という背番号に悔しさを感じ、昇格を誓う選手も多いことでしょう。
契約期間3年
育成枠の契約期間は3年です。
3年目以降は再び同じ球団と契約することも出来ますし、他の球団からオファーがあればそれを受けることも出来ます。亀澤恭平選手や白根尚貴選手はソフトバンクでの育成枠からそれぞれ中日、DeNAへ支配下登録契約に至った例もあります。
しかしちなみに3年目は自由契約選手となり、契約は1年契約。
3年目を過ぎて他所からも声がかからないと焦ってしまうかも…
年俸が違いすぎる
支配下登録の選手の年俸最低額が1軍最低年俸1300万、2軍最低年俸440万に対して育成枠選手の最低年俸はなんと240万円。
職種や労働時間にもよりますが、正直アルバイトをフルで入った方が稼げる額。と言えるかも…
野球選手には強豪校に奨学金で通っていた選手も少なくなく、その返済や支えてくれた家族への恩返しができるとドラフト会議で支配下登録を勝ち取った選手は喜びと安堵を見せることがありますが、育成枠での悔しさはここにも響いてくるでしょう。
事実、阪神の育成枠に指名された小野寺暖外野手はお母さんとお兄さんの3人家族。「育成枠では奨学金の返済にもあてられない。母を楽にしたい」と支配下登録を誓っていました。
契約金がない
支配下登録選手に指名されたドラフト会議で注目の若手選手なんかが「契約金○○○○万円!」と聞いてこの歳ですごいなあ…なんて驚くことがありますが、
育成枠の選手には契約金がありません。
その代わりに出るのが「支度金」というもので基準額は300万円。
育成枠から支配下登録へ昇格の確率は
ここまで違う育成枠と支配下登録。野球選手として球団と契約出来たからにはやはり支配下登録を目指したいもの。でも昇格はどのくらいの確率で出来るのでしょうか?
ズバリは球団にもよります。
- 育成選手が多い
- 支配下登録選手が多くメンバーの動きがあまりない
球団別育成枠
支配下登録の過去データはこちら(2006年から2019年のデータ)巨人 | 37人 |
---|---|
DeNA | 11人 |
中日 | 17人 |
ヤクルト | 12人 |
阪神 | 16人 |
広島 | 13人 |
楽天 | 24人 |
ロッテ | 12人 |
西武 | 9人 |
オリックス | 16人 |
ソフトバンク | 30人 |
日ハムは2018年に球団史上初の育成選手を指名しました。
上記の人数が多い球団が「昇格しやすい」というわけではなく、もちろん機会は多いですが育成選手も多いのでライバルが多いのも事実。
また、育成選手は若手というだけではなく支配下登録から故障や成績などで”降格”した選手も含まれています。
主に育成枠のドラフトから入団した選手が1軍の試合に出場出来るまでになる確率は約26%と言われています。
育成枠から支配下登録に昇格した主な選手
高い壁にも見える育成枠から支配下登録への昇格。この壁を超えた主な選手は
千賀滉大選手
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2010年のドラフト会議でソフトバンクに育成選手として指名されて入団。初年度はなかなか表に出てきませんでしたが、2年目には1軍デビューを果たしどんどん活躍!
2016年ポストシーズンには日本代表にも選出され、2017年3月に開催されたWBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)では、日本チームから唯一、世界オールスターチームにも選出されるまでの大活躍!
原口文仁選手
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2009年ドラフトで阪神タイガースに入団。この時は支配下登録だったものの、期待に答え高卒ルーキーは二軍で好成績を残しました。けれど入団3年目に腰痛を発症。その年のオフに支配下登録選手から育成選手へと降格しました。
それから3年間育成選手として鍛錬に励んできましたが2016年に4年ぶりに支配下登録選手。同時に初めての一軍登録選手にまで上がってきました。その年は大活躍で5月は全ての試合でスタメンマスク出場、月間MVPを獲得する活躍でした。
原口選手の支配下登録(再)昇格はなんと1日にして昇格そして1軍試合出場という超スピード出世により、ユニフォームが間に合わず山田2軍バッテリーコーチの「82」を借りてベンチ入りしました!
まとめ
育成枠と支配下登録の違いや、昇格した代表選手などについてまとめてきました。
違いが多く、ドラフトで同級生が支配下登録で指名されていく姿には悔しい思いがあるでしょう。それでも昇格は可能です。
諦めずに昇格を目指し、1軍の試合で活躍を見せて欲しいですね!